美しく 樹つる 石が根

こんにちは、“かけだしロビイスト”のチャンです。自民党の政経塾を修了していますが自民党員ではありません。普段は“会社員”、あるときは 気まぐれ移動式食堂の“雑用係”。そしてまたあるときは“かけだしロビイスト”として、拙Blog“美しく 樹つる 石が根 ”を綴っております。

“政治不信の源泉” 『血の政治 青嵐会という物語』 河内孝 著(2009年発行)より

 “政治不信の源泉”  

 

自民党の歴代政権が「占領下の当面の政策」を墨守した結果、何が起きたのだろう。日本は今、二つの自縄自縛状態に陥ってはいないだろうか。

   一つは三島(由紀夫)の言うように、「一方で自主独立の国民でありたいという気持ちと、楽をするために安保条約もしょうがないじゃないか」という矛盾をあまりにも長く抱え込んできたために精神の均衡が崩れてしまったことである。
   戦後六十年あまり、「守ってはもらうが、相手が攻められても自分は何もしない(しなくてよい)」という片務的な国家安全保障関係が続いてきた。帳尻の合わない貸し借りの上に立つ“友好関係”は、いずれお互いを蝕んでゆかずにはおかない。
   折にふれて噴出する、「アメリカの言いなり、べったり」という自嘲と愚痴、憤懣はこの不健全な心理の裏返しである。それが嫌なら自主独立路線を歩めばいいのだが、それにともなう、とてつもない軍事的コストと、米国のみならず近隣国との間に起きる政治的あつれきに耐えるだけの覚悟もない。
   誰しもが生きがいのある暮らしを送るためには、二つの価値体系をバランスよく求めていくことが必要だ。福祉価値(生活の豊かさ)と名誉価値(国家の伝統、文化などへの誇り、それに伴う国家への奉仕など)である。
   戦後復興という「当面の政策」=経済優先主義が所得倍増論(池田内閣)、高度経済成長政策(佐藤内閣)へと進化を遂げた。それが列島改造という名の拝金主義(田中内閣)からバブル経済を生み(竹下内閣)、やがて脱線していった。私達が見続けたのは、二つの価値体系の一方のみが肥大化し、均衡を崩して転覆してしまう過程であった。
   いま国民が漠然と感じている不安の正体がここにあるし、若い層を中心に人生論、人格論への関心が高まるのは当然である。
   もうひとつは、本来、憲法改正という大ナタでしか打破できない国家の基本問題を、小手先の解釈や、国会答弁で糊塗してきた、「欺瞞の堆積」が限界に達してしまったことである。「欺瞞」が飽和状態になったとき、政治不信も極まる。
「白を黒と」言い続ける象徴が、集団的自衛権と核の持ち込み問題をめぐる国会の論議である。
 
『血の政治 青嵐会という物語』
   河内孝 著(2009年発行)より引用

 

その通りだと思います。
“小手先の解釈”や“欺瞞の堆積”に対する不信感をぐっと呑み込んで、
私は平和安全法制の成立を望みます。

 

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 “かけだしロビイスト
“全日本 青空高く日の丸掲げ!推進委員会委員長”

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