愛の対象を、家族から友人へ、友人から国家へと拡大していった人を我々は英雄と呼ぶ。

芳子さんへ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
陸軍兵長　的場　裕命　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
昭和十八年八月六日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ソロモン諸島コロンバンガラ島
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
西北方約十粁海上にて戦死

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
香川県綾歌郡陶村出身　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　
二十九歳

コクミンガクコウノ　イチネンセイ　ゲンキデ

ベンキヨウ　スルンダヨ　

ミナミノウミハ　キレイデス　サンゴノハヤシガ

キレイダヨ　コカゲハ　スズシイヨ　

ツバメガ　スイスイ　トンデユク

ヨシコガ　ガクコウヘ　ユクコロハ　ツバメガ

ナイチヘ　カヘルダロ

チイサイ　ノブコヤ　タカヨシト　ナカヨク

アソンデ　ヤルンダヨ

ヨシコサンヘ

先日届いた「靖國」第７２８号の最後のページです。
目頭が熱くなります。
私は毎月このページ掲載されるご英霊の手紙や辞世の句を読んで、
今月もご英霊への感謝を忘れず頑張ろうと自分を奮い立たせます。

的場裕命は、香川県のご出身。つまり郷里の先輩です。
時代は違えど同じ讃岐の景色を観て育ち、
芳子さんやご家族を残し戦地へ赴き
祖国の為にその尊い命を２９歳の若さで散らしたのだと思うと余計に胸が熱くなります。

そうなんです、香川のご出身ということで私は余計に感情移入してしまうのです。
全てのご英霊に等しく感謝をしているつもりが、同郷のご英霊に強く感情移入をしてしまう。
これが地元香川県への愛郷心の発露なのでしょうか。

そして私と同様の愛郷心をもっと拡げて
国家を愛し国家の為に散華されたのが的場裕命。