美しく 樹つる 石が根

こんにちは、“かけだしロビイスト”のチャンです。自民党の政経塾を修了していますが自民党員ではありません。普段は“会社員”、あるときは 気まぐれ移動式食堂の“雑用係”。そしてまたあるときは“かけだしロビイスト”として、拙Blog“美しく 樹つる 石が根 ”を綴っております。

安全な戦闘機に乗りながら、この二人の高級将校は、何故死ななくてはならなかったのか。(一宮私立奥中学校HP 校長室より)

 

     12.8 校長講話(朝礼)

平成十一年十一月二十二日。埼玉県狭山市の柏原地区に自衛隊の練習用ジェット機が墜落しました。

A先生は、友人の先生と共に、近くを走っていましたので、立ち寄ることにしました。
すでに付近は閉鎖されていて、近くまで行くことはできませんでしたが、それほど遠くないあたりに、白煙の立ち上るのが見えました。

見上げると、どのような状態であったものか、高圧線がかなり広範囲にわたって切断されています。高圧線は、多数の細い線の集まりからできているらしく、ぼさぼさに切れています。

聞くと、操縦していた二人は助からなかったそうです。
二佐と三佐と言いますから、相当地位の高いパイロットだと言えます。二人とも脱出を試みたのですが、高度が足りなく、パラシュートは半開きの状態で地面に激突し命を失ったのです。


以前、現在防衛大学の学生である卒業生が、防大合格後航空コースを選ぶというのを聞いて、Aさんがとめたことがあります。「あんな危ないものに乗るな」と。
彼の答えはこうでした。「先生、戦闘機は旅客機より安全です。万一の場合、脱出装置が付いており、座席ごと空中に打ち出されるのですから」と。

その安全な戦闘機に乗りながら、この二人の高級将校は、何故死ななくてはならなかったのか。
それは、彼らが十分な高度での脱出を自ら選ばなかったからです。
おそらく、もう百メートル上空で脱出装置を作動させていれば、彼らは確実に自らの命を救うことができたでしょう。四十七歳と四十八歳と言いますから、家族に取りかけがえもなく尊い父親であったでしょう。それなのに、何故彼らはあえて死をえらんだのでしょうか。


実は、あの墜落現場である入間川の河川敷は、その近くに家屋や学校が密集している場所なのです。柏原の高級住宅地は、手を伸ばせば届くような近距離ですし、柏原小、中学校、高等学校もすぐそばです。
百メートル上空で脱出すれば、彼らは確実に助かったでしょうが、その場合、残された機体が民家や学校に激突する危険がありました。彼らは、助からないことを覚悟した上で、高圧線にぶつかるような超低空で河川敷に接近しました。そうして、他人に被害が及ばないことが確実になった段階で、万一の可能性に賭けて脱出装置を作動させたのです。
死の瞬間、彼らの脳裏をよぎったものは、家族の顔でしょうか。それとも民家や学校を巻き添えにせずに済んだという安堵感でしょうか。

人間はすべてエゴイストであるというふうに、人間を矮小化、つまり実際以上に小さく、卑しいものに貶めようとする文化が今日もっぱらです。
しかし、本当はそうではありません。
人間は本来、気高く偉大なものなのです。

火災の際の消防士の動きを見てください。
逃げ遅れている人があると知れば、彼らは自らの危険を忘れて猛火の中に飛び込んでいくではありませんか。母は我が子のために、父は家族の為に命を投げ出して戦います。それが人間の本当の姿なのです。

その愛の対象を、家族から友人へ、友人から国家へと拡大していった人を我々は英雄と呼ぶのです。
人は、他人のために尽くすときに最大の生き甲斐を感ずる生き物です。
他人のために生きることは、自己実現にほかならないのです。
【校長室から】 2014-11-17 10:08 up!

 補足説明。

機体の正常さを知らせるために、

安全圏と、実際河川敷に着いた時の2回ベイルアウトを発信されているそうです。

整備員にも気を遣いつつ御散花されたのですね。

合掌。


以前ご紹介した 中学校校長先生*1*2が、朝礼でのご自身の講話をBlogにまとめたものです。

このお話、教育勅語の教えが凝縮されていませんか?

 

chan75.hatenablog.com

 

二人の高級将校のお話も感動しますが、
このようにして 教育現場で 教育勅語を体現しようとされている校長先生の姿勢にも感動しますね。

我が家でも倅が もう少し大きくなったら このお話を聞かせてあげたいと思います。

人間は本来、気高く偉大なものなのであり、
愛の対象を、家族から友人へ、友人から国家へと拡大していった人を我々は英雄と呼ぶこと。
そして祖国日本には多くの英雄が居る事を教えてあげようと思います。

 


“かけだしロビイスト
“全日本 青空高く日の丸掲げ!推進委員会委員長”

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